熱海のMOA美術館は、とんでもない山道をぐんぐん登った先にありました。車の運転に慣れていない方(ex.私😅)は、素直にバスかタクシーで行った方が良いかという位の急坂と急カーブばかりの細い山道でした。
この奧が美術館園内への入り口です。
園内入り口から奧へ入ると、額縁のように切り取られた外の風景の一部がちらりと見えました。
気になるので、館内に入る前に見てみようと、階段を降りました。
予想通り、どどーんと、相模灘が一望出来ます。絶景です。
上に戻って館内に入ると、入り口近くに秀吉の黄金の茶室があります。
余りにも有名ですが、もちろん本物は消失しているので、復元制作物です。
とはいえ、こちらの黄金の茶道具は、表千家不審庵に伝わる利休所持の黒塗台子・唐金道具を参考に復元され、「猩々緋」の畳は、当時の武将が用いた陣羽織を典拠に復元されたとのこと。
極めつけは、豊国大明神の神号の掛け軸で、豊臣秀頼筆とのこと。かなり気合いが入っでます。
国宝 色絵藤花文茶壺 野々村仁清
黒漆喰で囲まれた専用の部屋で、360度ぐるりとゆったり見ることが出来ます。国宝ですが常設展示で貸し出しされる予定もないということなので、いつでも安心?して見ることが出来るようです。
全ての藤と蔦は繋がっており、どこから見ても藤の花が10コ見えるとのことでした。
広弘明集 巻第十六(中尊寺経)
平安時代12世紀の巻物です。中尊寺金色堂横の経蔵に収蔵されていた物で、紺紙に金銀泥で写経されています。
12世紀の巻物がこのように色鮮やかな状態で残っているという素晴らしさ。
波蛇籠蒔絵螺鈿印籠、鷺に橋蒔絵螺鈿印籠 尾形光琳
どちらも蒔絵螺鈿の印籠です。日常使いしていたとは思えない程の芸術品ですね。
尾形光琳・乾山 銹絵寿老人図角皿
乾山が焼いて光琳が絵付けした合作の額絵皿です。
俵屋宗達 龍虎図
少々構図がゆがんでしまい残念無念。。。
松籟切 伝 藤原行成
三蹟 藤原行成の筆。真跡かどうかはさておき、平安時代の書をこんな間近で見られるとは。感涙物。
阿弥陀三尊像
阿弥陀如来及両脇侍坐像 左脇侍は蓮華を捧げ持つ観音菩薩像、右脇侍は合掌する勢至菩薩像。
尾形光琳 虎図屏風
ユーモラスですが、とても迫力のある作品でした。
月下紅白梅図 杉本博司
美術館最大のお宝、尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」は、いまの時期は展示されていないので、変わりの白黒梅として置かれている紅白梅図。現代のなかなかシックな屏風図です。
尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」は年間60日、毎年2月、梅の時期にしか展示されないとのこと。(皇族が観覧された5月には展示されていたので偶然の僥倖はあるかも)
この辺でちょっと休憩。
カフェ レストラン オー・ミラドーへ。
レストランは奥で、カフェが手前という作りでした。カフェのみ利用の場合、奧へは行けないようです。
カフェの食べ物はビュッフェ形式で、飲み物だけ頼む方式でした。
飲み物はオー・ミラドーのスペシャリテ、自家製梅のサワーがありました。私は静岡和紅茶を。プチデザートの味は値段なり、な感じでした。
後半戦は、能楽堂から。
今後の演目予定が多数掲示されていました。
続いて外へ。お庭も素晴らしかったです。
まずは、茶の庭方面へ
茶室一白庵の前庭。
お抹茶席もありましたが、ラストオーダー後で頂けませんでした。残念。。。
片桐門。写真では分からないかもですが、とても大きな門です。
片桐且元が奈良薬師寺の奉行をしていた頃、その近くにあった且元の宿舎の大門とのこと。
且元は馬上のままこの門を出入りしたとのこと。
館内に戻って、まだ時間があったので、美術館のカフェへ。その名も「the café」
持ち帰り出来る形式なので、閉館ぎりぎりまで営業しているようです。
丁寧に焙煎されたオーガニックのコーヒー豆を使っているとのこと。水出しコーヒーが300円とお手軽な価格でした。お味はなかなか。コスパ良しです。
Pain de Marie (パン ド マリー) のクロワッサンなど、ちょっとつまめる軽食類もありました。
カフェから見える外風景。人がいなくなったので撮ってみました。
ぼーっと眺めてるだけで、何時間でもいられそうな、最高の景色でした。
こちらの展示物、国宝や重文がてんこもりですし、その他もみな重要でかつため息が出るような見事な所蔵品ばかりです。
写真が沢山あることからもお判り頂けるかと思いますが、自館所有の展示物については、ほぼ全てが撮影可能となっていました。
一部、撮影禁止の作品もありますが、禁止作品の殆どは、他館からの借用品で、撮影許可の有無も分かりやすく掲示されています。